短歌研究社刊 2009年3月刊 歌集・歌書
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野口あや子歌集『くびすじの欠片』
2009.03.03刊/四六判変形/140頁
定価1,785円(本体1,700円)
ISBN 978-4-86272-132-7
短歌研究新人賞受賞作品所収の第一歌集
「『どう思われますか? 教えてください』という返信が来た。自分自身を確かめようとしている。そう思われた。2005年1月。彼女は17歳だった」(加藤治郎・解説より)
ふくらはぎオイルで濡らすけだものとけものとの差を確かめるため
みしみしと夕立過ぎてライオンが飼い慣らされるようなさみしさ
真夜中の鎖骨をつたうぬるい水あのひとを言う母なまぐさい
くびすじをすきといわれたその日からくびすじはそらしかたをおぼえる
すっぽりとこの世から消えたことなくて携帯の灯が点滅してる

永井秀幸評論集『小池光の文学』
2009.03.30刊/四六判/168頁
定価1800円(本体1,714円)
ISBN 978-4-86272-141-9
―言葉と抒情―
この多面体の歌人の他に、犀利にして鋭敏な評論家としての小池光があり、名エッセイストとしての小池光もいるのである。私はこれらすべての小池光について、探っていきたい。(本文より)
■ 穂村弘『短歌の友人』感想二つ
■ 感性の人 上田三四二
■ 上田三四二の茂吉観
の三篇も収載
松山馨歌集『動線』
碧叢書
2009.3.29刊/四六判/184頁
定価2.500円(本体2,381円)
ISBN 978-4-86272-142-6
松山さんは、風土と歴史や民俗の手わざ、くらしの温とさ、哀しさを常に発見しつつ真摯な純情をもってうたっている。(馬場あき子・帯)第五歌集。
繊き繊き梢に鳥あり「鴻毛の軽きに致す」と言ひし日ありき
はらはらと風花舞ひて杳かなる思ひ出は淡き色持ちて降る
花に酔ひ花に打たれてわが至る「想観の沙」の白き寂寥
看取りして日毎を共に君とあり恋の成就といふことかこれ
矢沢歌子歌集『私雨』
原始林叢書
2008.3.24刊/A5判/184頁
定価2,835円(本体2,700円)
ISBN 978-4-86272-147-1
作歌六十年、知的でもの静かな佇まいの中に、底籠る響きを沈めた、「原始林」選者を務める著者の『水縹』につづく第三歌集。
衰へし眠りの中にダモイとぞ呟ける声看取りゐて聞く
平壌に亡きみどり児を置きて来ぬわれの戦後は終らざるべし
高原の平らに天降る秋日浴ぶなほ展けゆく彼方あるごと
空の私語洩るるやうなる私雨ひたひたと鉢の花濡らし過ぐ

木村正子歌集『惜春』
好日叢書
2009.3.20刊/A5判/216頁
定価2,625円(本体2,500円)
ISBN 978-4-86272-143-3
「本集は住職である夫君に従い、寺庭婦人として献身的につくしてきた記録である。寺院の生活が主体的にうたわれており、真情と誠意がこもっている。」 小西久二郎「序」より
雷鳴と雨に目覚めて本堂を見廻る夫に従いいたり
尽し足らぬ思いのままに迫り来る落慶法要臍決め迎えん
口をつくは五重相伝三年越しの念願成りたる開白の朝
寺の務め大事と融通利かぬ夫を疎みしわれの逝かれ似て来ぬ
國友道治歌集『パッチワーク』
礫叢書
2009.3.31刊/四六判/184頁
定価2.500円(本体2,381円)
ISBN 978-4-86272-145-7
社会保険労務士として、様々な人生の表裏を見てきた著者が青春時代から今日迄の自らの「甘からき味に過ぎこし暮し」をまとめた第一歌集。解説・由良琢郎
焼酎に肴はくぎ煮 甘辛き味に過ぎこし暮し重なる
生涯を銃の引き金引かぬまま果てなば良しとせん敗戦忌
どの箱に俺を分別すればよい コンビニ前のゴミ箱五つ
ボンボンが付きいるマフラー巻く妻は少女のように透明になる





