短歌研究社刊 2008年10月刊 歌集・歌書

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神の翼

嵯峨直樹歌集『神の翼』

2008.10.30刊/四六判/168頁
定価1,890円(本体1,800円)
ISBN 978-4-86272-124-2

短歌研究新人賞受賞作品所収の第一歌集
「読みながら緊張を強ひられる思ひがするが、それもまた、作者がここになにかを賭けてゐる気迫が伝はつてきて、不快ではない」(岡井隆・解説より)

霧雨は世界にやさしい膜をはる 君のすがたは僕と似ている
組み伏せてくちづけているつかの間を神の短い羽がふるえる
半透明の犬に跨がり勤務する 幽霊ほどの〈意味〉を拒んで
呼吸音微妙にずらし合いながらまひるま誰と隣りあってる


『緑の羽根』

長山園子歌集『緑の羽根』

水甕叢書
2008.10.30刊/A5変型判/184頁
定価2,940円(本体2,800円)
ISBN 978-4-86272-126-6

大岡潤二創刊「いちはつ」を経て「水甕」にて40数年、下野新聞「しもつけ文芸」短歌選者も務める著者が、「光る束のように過ぎた4年半」を纏めた第六歌集。

地中よりしぼり出したる色掲げ菊立ち上がるあらくさむらに
まみどりの中に緑となる我の緑の羽根の生るる余感す
既にこの家の錘と夜の蜜琥珀にはつか一条のあを
哀しみはふいにふくらむ水髪に当てたる櫛をそろそろ下ろす


『冬のまなこ』

三輪芳子歌集『冬のまなこ』

新かりん百番
2008.10.7刊/四六判/184頁
定価2,625円(本体2,500円)
ISBN 978-4-86272-125-9

戦後間もなく「ひのくに」に入会、現在は「かりん」にて研鑽を積む著者が、昭和から今日までの長き時間を一瞬に凝縮させ、一首一首に纏め上げた第一歌集。
序・岩田正

朴の花朴の大葉に抱かれてゆったりと〈時〉も憩いていたり
「待つ」という語彙のやさしさ木蓮も冬のまなこをまだ閉じている
睦月如月弥生やさしき語彙ながらわれの余生を削りゆくなり
温めしミルクのあまくどちらかと言えば性善説信じたし


『猫のまつり』

吉岡迪子歌集『猫のまつり』

どうだん叢書
2008.10.12刊/A5判/248頁
定価2,625円(本体2,500円)
ISBN 978-4-86272-129-7

歌歴57年。その間に関った猫たちを中心に、数多の生き物達、家族、わが家、わが街、そして現代社会の風景を骨太に歌った第一歌集。
序・林八重子

吉野建ての一階にのら猫が数匹住み二三階には鼠と人間が住む
団欒の主役は仔猫なにゆえにお前が猫でわれらが人間
人語少しわかる猫よびころんしょと言いて板の間に向き合いて寝る
ケイタイでおしゃべりしながら幼子を片手でひょいと抱える若さ


『緋の手綱』

酒井崇己子歌集『緋の手綱』

運河叢書
2008.10.14刊/四六判/240頁
定価2,625円(本体2,500円)
ISBN 978-4-86272-128-0

結婚二年目に夫を亡くし、幼子と二人、夫の実家のある東京と、故郷隠岐を往き来しながら、悲しみと苦しみを乗り越えてきたと語る、本年度運河賞受賞歌人の第一歌集。

故郷のしぐれはかくも寂しきか幼子と迎へんこの島の冬
春日差す伝通院の墓地のなか於大の方の石塔高し
緋の手綱に曳かれたてがみ結はれたる神馬勇みく田中の道を
知らぬ街シルバーパスに乗り継ぎて七十歳のこころゆれゐる